イントロ
今回は以前書いた、ビールの4つの要素のうちの一つであるホップについて少し掘り下げて書いていきますね。
↓麦についてこちらから↓
ホップとは
ホップとはアサ科のつる性の多年生植物の一つで、国内のホップ生産地である北海道などでは5月に萌芽し、収穫期である8-9月には7mほどの高さにもなります。つるを巻くのにも時計回りで巻くみたいで、そこまで決まっているのはなかなか生物の面白いところですね。
ビール醸造には未受精の雌株の花を使用します。この花が成長すると松かさみたいな球状になることから「球花(きゅうか)」と呼ばれたりします。他にも「球果」や「毬花」など。
ビールの苦みや香りはこの球花の中にあるルプリンと呼ばれる器官によるものです。
球花の成長に伴い、ルプリンも黄色い粒として視認できるようになります。
ここで球花の断面図の下手くそな落書きを見ていきましょう。
断面図イメージ。こんな感じにルプリンはいるんですね。
ホップの役割
ホップホップって言うけど、実際ホップってなんなの、何してるの?ってことなんですが、上でも書いた通り、ホップはビール特有の苦味と爽快な香りを出している原料なんですね。
苦味以外にも殺菌作用や清澄作用など重要な仕事をします。
このビール特有の苦味を作り出す上で、仕事をしているのがホップに含まれるアルファ酸です。
このアルファ酸が煮沸時の熱変化によりイソアルファ酸に変化します。ビール独特の苦味はこのイソアルファ酸によって出されるものだったんですね。
またこのイソアルファ酸はビール特有の苦味だけでなく、ビールの泡の形成や泡持ちを良くさせたりするんですね。ちなみに麦芽のタンパク質も泡持ちに影響するんですよー。
まとめるとホップの仕事はこんな感じ。
- イソアルファ酸のビール特有の苦味、爽快な香り
- ビールの泡の形成や泡持ちをよくする
- 殺菌作用や清澄作用
ホップの種類
いろんな種類のホップがあって、大きく以下の3つに大別されます。
ファインアロマホップ:アロマホップやビターホップに比べると香りや苦味が上品で柔らかい。
代表品種はザーツやテトナング。
アロマホップ:ファインアロマに比べると香りが強い
代表品種はハラタウトラディション、ペルレやカスケード。
ビターホップ:アルファ酸に富んでおり、ファインアロマホップやアロマホップに比べると苦味に特化。
代表品種はマグナム、ヘラクレス、ナゲットやコロンバス。
その他:これらに分類されないもの。
代表品種には信州早生、ネルソンソーヴィン、シトラ、ソラチエースなどがある。
アウトロ
ホップにもいろんな種類があるんですね。
使用するホップによって苦味の種類が違ったりするので、ラベルの使用されているホップを見ながらビールを飲むのも楽しいですよ。
そんな感じで今回はホップについて簡単に掘り下げてみました。
それではまた次回。
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