こんばんは、りっちゃんです。
たまには自分の昔話でもしてみようかなという気分になったので、書いていこうかな。
昔話と言っても、ちょうど5年前くらいの話。
まずは簡単な経緯から。
ワーキングホリデーでカナダへ
当時大学3年生をしていた僕は、「やりたいことも決まらないままこのまま流れでなんとなく就活していいのだろうか」と悩んでおりました。
結果的に普通に就活はするのですが、当時は旅にハマっていたので1年間休学してバックパックで世界一周もありだな、なんて考えていました。
徐々に貯めてはいたのですが、行き当たりばったりの考えのためもちろんなかなかそんなお金はありません。
親に休学することを考えていると相談してみると、ワーキングホリデー(以下ワーホリ)ってものがあることを教えてもらい働きながらであれば生活はできそうだということで英語圏でワーホリできる国を探すことに。
選択肢はざっくり4つでした。
- オーストラリア
- ニュージーランド
- カナダ
- イギリス
オーストラリアは旅行で行ったことありとても楽しかったし、ニュージーランドの羊は魅力的だ。
カナダは特にイメージは無くて、イギリスはご飯が美味しくないとの噂。
うーん、まずオーストラリアは行ったことあるから無しね。
やっぱり行ったことないところに行きたい!
イギリスはご飯美味しくないって噂の上、生活費がめちゃくちゃ高くなるって検索で出てきたし無しかなあ。
そんなこんなでニュージーランドかカナダで迷う。
ニュージーランドは島国だから日本と同じだ。
うん、カナダにしよう。
そんな感じにいつもの如くふんわりサクッと決まりました。
目的?
そんなものはないですよ。
別に英会話ができるようになりたかったわけでもないし、カナダじゃないとだめって理由があったわけでもない。
強いて言うなら外国に長期滞在するっていう経験がしたかっただけなのかな。
休学届も無事に提出、受領され休学が決まって、周りのみんなは4年生になった4月はものすごく寂しかったしワクワクでした。
5月になりカナダへ飛び立ちます。
降り立ったバンクーバーの空港(通称YVR)の国際便のところでは、トーテムポールがお出迎えしてくれて、一人でこんなところまで来てしまったんだな、新生活はじまるぞ!と意気込んだのを思い出します。
オーロラが見たい
そんな新生活もあっという間、気付けば1年が経ちそうになっています。
語学学校に行ったり、アルバイトを始めたり。
ポーカーが好きだったので、仕事終わり明け方よくカジノに行ったりもしました。
1年だけいるつもりだったのですが、半年は旅行ビザで滞在できるので、せっかく1年分使えるワーホリビザが勿体無いので一時帰国して1年追加で休学届を出しました。
これで計1年半ほど滞在できます。
アルバイトを始めて半年ほど経った2016年3月ごろ、カナダに行く前から考えていた「オーロラを見る、撮る計画」を開始。
以前からオーロラは絶対に見たくて、写真に収めたかった。
でもカメラで撮るにもオーロラの活動が活発な日でないといい写真は撮れそうもない。
活発な日はAurora Forecastというサイトがあるので、それで確認してた。
見方としては緑色のドーナツの部分にかかってる場所であればオーロラ見えるかもねって感じですね。
活発な日だと範囲が広くなったりするので、わかりやすいですね。
ちょくちょく確認しながらいつなら見に行けそうかなと。
こんな感じ。
まずどこで見るかだ。
選択肢は2つあった。
カナダでオーロラといえばの王道:Yellowknife(イエローナイフ)か、バンクーバーから気持ち近いWhitehorse(ホワイトホース)か。
正直イエローナイフもホワイトホースも距離的にはそんなに変わらないんですけど、寒さが圧倒的に違います。
4月の平均最高気温、平均最低気温ですが、
イエローナイフ:0.4°C、-11°C
ホワイトホース:6°C、-5°C
寒すぎて行けたもんじゃないですね。
イエローナイフは1月では平均最高気温が-21.6°C、平均最低気温が-29.5°C、過去最低気温では-51.2°Cと想像できないほどの寒さになったりするみたいですね。
飛行機で行ってもよかったんですけど、なんか貧乏旅の方が安く済むしいいかなって。
あとはワーホリで行ってる時って、純カナダ人と会って話す機会って自分で作らんとなかなか無くてちゃんと話してみたいなってのもあったからヒッチハイクなら話せるだろうしヒッチハイクにしよっかなって。
日本でもヒッチハイクはしたことがあって、やっぱり乗せてくれる人は大体みんな優しい人で色々話ができるってわかってたから海外でも挑戦してみたいなってのはあったな。
準備
貧乏旅にするぞと決めたので、最悪野宿もしようと心に決めMEC(アウトドアショップ)に行って何が必要かな、どれがいいかなこっちがいいかなってワクワクドキドキしながら商品探してましたね。
結局買ったのはそんなに多くなくてこんな感じ。
- 水筒
- 火付け石の楽なやつ
- ライト
- ナイフ
- ライター
- 地図
- メモ
寝袋とかはすでに持ってたし、なんとかなるだろって思ってましたね。笑
食料とか水は各々の街で調達してって感じで。
下準備は性格上そんなしてなくて、最低限生きれればって感じ。
楽しみしゃーなくてこんなもんも作ったけど、結局かさばるのでこれは持っていかずスケッチブックで対応。
あの頃のスケッチブックはどこにやったんだろう。
ルートはこんな感じで行こうと概ね決めてました。
- Vancouver(バンクーバー)
- Hope(ホープ)
- Williams Lake(ウィリアムズ・レイク)
- Prince George(プリンス・ジョージ)
- Dawson Creek(ドーソン・クリーク)
- Fort Nelson(フォート・ネルソン)
- Whitehorse(ホワイトホース)
車で行こうと思うと総走行距離は約2600kmで走りっぱなしでも29時間かかる。
いやー遠いね。
今考えるとよくヒッチハイクで行こうなんて思ったもんだよ。笑
南大隅から釧路までで2800kmくらいやから距離だけならほぼ日本の端から端までみたいな感じ。
いざホワイトホースへ:1日目
2016年4月8日、いい天気だった。
当時はシェアハウスに住んでいたので家に書置きを残し、ドキドキしながら荷物を持って出発。
「旅に出ます。探さないでね。」
ヒッチハイク予定場所までのバス乗り場の前にあるお世話になってる銀行にもバイバイ。
バスでNorth Vancouver(ノースバン)の方へ北上。
ヒッチハイク予定場所はもちろん東西に走るHighway1号線の周辺。
最初はHopeを目標に車の止まるスペースを考えてバス停付近でヒッチハイクを始めるも、バスから降りてきたおじいさんにHighway前の方がいいぞと助言をいただき、移動。
バス停から南北に走る99号を北に進み、1号線入口付近まで歩いて向かう。
それからしばらくやってみるものの、なかなか捕まらず。
記念すべき1台目はベトナム人で屋上で仕事をしているらしい。
テンパってたこともあり名前もろくに聞いていない。
ベトナムは行ったことがなかったので、「どんなところなの?」と聞いたところ、「知らないの?」と聞き返され、「全然知らんね。」と返した。
そのためかNew Westminster(ニュー・ウエストミンスター)あたりで降ろされる。
みかんとピーナッツはありがとう。
とても綺麗な空だったなあ。
こんなところで降ろしてくれなければ、なお。笑
なんかの合流地点で降ろされて、車多すぎてこんなところでヒッチハイクしても車止まれないのよ。笑
この道を進行方向に進んでみたけどヒッチハイクできそうな場所がなかったので、車が止まれそうなところまで少し移動してやってみて1台止まってくれたけど方向が違うってさ、残念。
2台目止まってくれたのがクリス。
彼はとてもおしゃべりで、そこの土地がどうだのガイドさんみたいだった。
せっかくだからとHighwayを降りてアメリカ国境周辺まで連れてってくれて、0 Avenueを見せてくれた。
とても綺麗だった。
この写真の道はもうアメリカ。
今は常に監視されてるらしいけど、昔監視が薄かった時は国境上で大麻を投げて密輸してたってさ。
ヒッチハイクしとる時、カバン重かったしポイってその辺に投げてしとったんだけど、そのスタイルが彼は好みだったらしい。
夕方ごろにAbbotsford(アボッツフォード)周辺到着。
3台目はKelowna(ケロウナ)に向かってる途中のベン。
Vancouverで車の整備の仕事をしてるって言ってたかな。
なかなか話しやすい人でいい人そう。
早速マックを半分分けてくれる。ありがとう、、、
そんな優しいベンのおかげでひとまずの目的地Hopeには到着。
到着してすぐ降ろしてくれるかと思えば、なんと街をぐるっと一周、簡単にHopeの街を紹介してくれる優しさよ。
晩ごはんはDQのハンバーガー。
初日はなるべく進んでおきたかったので、暗くなってたけどPrince Georgeを掲げヒッチハイク続行。
一瞬で4台目、コリーを捕まえる。
彼はVancouverでマッサージ師をしてて、元カノは日本人。
20歳の時に当時の彼女とカナダ横断をヒッチハイクでやってるなかなかの強者。
そしてコリーの実家のあるWilliams Lakeへ。
家に泊めてもらった。
初日、野宿回避!
ありがたい限りでございます。
犬は可愛いし、すぐそばの湖越しの夜景も綺麗だったよ。
初日は大成功で、移動距離:548km(Vancouverからの距離548km)
疲れすぎて泥のように眠った。
いざホワイトホースへ:2日目
朝起きるとコリーのお父さん、お母さん、友達のフレーザーがおった。
お父さんはあまり良く思ってないのかとてつもなく微妙な雰囲気のまま、お母さんからバナナブレッドとコーヒー、りんごまでいただく。
朝にみんなで記念撮影して出発!
後から気付いたんどけど、お父さん靴履いてないのよ。
めんどくさがらずに履いてよ。笑
いい天気だったので、今日もきっとうまく行くぞ。
5台目はワエル。
ワエルの車の中は常にアラビックな感じの音楽が流れてる。
訛りが酷くて色々わからんかったけど、彼もなんだかんだいい人。
ひと月前にこっちに来たけど、来月にはNew Westminsterに引っ越しだってさ。
忙しいね。
街と街の間はほんとになんにもなくて、ずっとこんな道。
昼過ぎにはひとまずの目的地Prince Georgeに到着。
お昼ご飯はマック。
空が広くてめっちゃ綺麗だった。
Prince Georgeは結構お店がたくさんあって、僕がVancouverで働いていた飲食チェーンのお店もあって、びっくりしながらもあったかい気持ちになった。
少しゆっくりしたら街の外れでWhitehorseを掲げてヒッチハイク再開!
みんな “Wow” って顔しとった。
そりゃそうだ、あとで気付くんだけどPrince GeorgeからWhitehorseは遠すぎてまだここでは書くべきじゃなかったんよな。多分。
通り過ぎた車が戻ってきてくれて、乗せてくれると言う。
6台目はジョン。
初めて家族のところに混ぜてもらった。
お父さんジョンと奥さんと娘さん。
ジョンは僕に興味津々でなんでこんなことをしてるのか、なんでWhitehorseなのか、何しに行くのか。
グリズリーに遭遇しちゃったら?日本では何をしているの?はたまたあなたの信条は?などなど。
人を強くするのはなんだと思う?と聞かれた際、迷っているとチャレンジ?と投げかけてきたので、あーチャレンジいいよねと答える。
めっちゃ見つめてくる。
なんかめっちゃ感激しとるけど、前見て運転してくれ。笑
そして車を止めて、ネックレスを僕に渡し、頑張れよと激励。
Whitehorseに着いたらメッセージしてくれと連絡先も預かる。
あれ?
めっちゃ降りる雰囲気漂ってる、、、
まだ乗って15分だぞ、なんなら街でもなんでもない高速のど真ん中。
うーん、降りるしかないよな。
気持ちは嬉しいけどどこだよ、ここ。
これもきっと試練だなと思いジョンに感謝を伝え、さよならする。
次の目的地Dawson Creekを掲げ、ヒッチハイク再開。
車で15分走っちゃうと歩いて街に戻るにしても時間がかかりすぎるので、諦めて前に進みながらヒッチハイクをすることに。
進行方向が同じのため、とてもヒッチハイクしにくい。
1時間以上も歩き、何も見えてこない。
変わらない景色。
この先捕まらず野宿が確定する不安もあったので、やっぱり街方面に戻りながらヒッチハイクすることを決意。
嫌だったけど。
そして少しだけ戻った奇跡のタイミングで7台目のモウがくる。
単身で乗せてくれるこの旅初めての女性。
車ん中は大音量の音楽に、ウィードで煙たい。
大音量で声は聞こえないのでウィードいる?と身振り。
一応もらうも煙での摂取に慣れておらず、やっぱり少しでやめる。
昔よくヒッチハイクしたらしい。
車はヒビが入ってたり色々心配になる人ではあったけど、ロッキー山脈近くまで来た時には車を止めて写真の時間まで作ってくれた。
なんだかんだいい人。
これで今日はDawson Creekまでいけるぞって思ってたんだけど、止まったのはChetwynd(チェットウィンド)。
ここに彼女の家があるらしい。
仕方ない。
Dawson Creekまでは後1時間だから、少し暗くなってきたけど粘る。
ヒッチハイクを再開するも捕まらず。
なんなら鹿さえも出てくる始末。
もうそんなところまで来たのか。
ほんとに暗くなっても粘った。
誰か近づいてきたと思ったら、、、警官だ!!!
ヒッチハイクは正直なところ、乗せる方乗る方どちらも危険だしグレーなので、終わったと思った。
ここでヒッチハイクは終わりかと諦めていたところ、警官からかけられたのは意外な声だった。
「Dawson Creek行くの?もし捕まらんかったら連絡して、今日寒いし。」
うおお、神!!あざす!!
そんなこんなで結局捕まらず、Tim Hortons(カナダのチェーンカフェ)へ。
朝まで居座ることに。
だいぶ田舎に来てるので、アジア人も少ない。
大荷物のアジア人がカフェで朝までおったらそりゃ変な目で見られますわな。
オーロラの活発な日が後ろ倒しになった模様なので、少し遅く行ってもいいかな。
机に突っ伏してた記憶はありますが、メモによると全然寝れなかったとのこと。
ちなみにTim Hortonsの僕のおすすめは、Ham&SwissってサンドイッチとIced Cappっていうコーヒーシェイク?シャーベットみたいな飲み物ですね。
移動距離:541km(Vancouverからの距離1089km)
いざホワイトホースへ:3日目
ここからはメモするのを忘れてたみたいなので、僕の記憶と写真から話していこう。
ChetwyndではTim Hortonsで夜明けを待ち、朝早くからスケッチブックを掲げた。
水もだいぶ飲んじゃったな。
ジョンから渡してもらったネックレスも見守ってくれてる。
朝写真を撮りながらぷらぷらしていると一台の車がゆっくりと近づいてきた。
女性の方だ。
小さな赤ちゃんをそばに、涙を浮かべて話しかけてくれた。
8台目の彼女はブランディー、小さな娘さんはソフィアという。
話を聞いてみると、昨日の夜に見かけてまだ頑張っている姿に心打たれたとのこと。
一度荷物を置いてくるから30分ほど待っててと言われ、また写真を撮りながら待つ。
しばらくして迎えにきてくれたので、全然方向とかではないのにDawson Creekまで連れてってもらうことに。
ありがたい話ですね。
ソフィアは未熟児で生まれてきて、体も弱く、ブランディーは娘が心配なんだという話をよくしていたが、Facebookで繋がっているので今では大きくなった彼女がたまに見れる。
単純に嬉しい。
そんな話をしながらDawson Creekに到着する。
まずはお昼ご飯。
大好きTim Hortonsで、クロワッサンとペプシをいただく。(そこはHam&SwissとIced Cappを頼んでて欲しかった。)
Dawson Creekはアラスカへの高速道路 Alaska Highwayの起点の町だが、正直何もない。
どれだけ遅れるかもわからないので、なるべく早めに。
そしてPrince GeorgeでしくじったWhitehorseがここにきてやっと復活だ。
Alaska方面へ具体的に高速ができているので、流石に出してもいいだろう。
この日はぼちぼち時間がかかった。
ただ捕まらないというわけでもなく、距離的にはそこまで行かないけどFort St John(フォートセント・ジョン)まで買い物に行くんだという9台目のカップルに乗せてもらい移動することに。
名前もメモしてないし覚えてない。
申し訳ない。
そしてPeace River(ピース川)を越え、Fort St Johnに到着。
街頭がたくさん、道の終わりが見えない。
ここはぼちぼちの街のようだが、特別用はないので街の外れまで移動しいつものほっぽり荷物投げ出しスタイルでヒッチハイクを始める。
Charlie Lake(チャーリー・レイク)という湖が近くにあり、なかなか捕まらず少し寒かったのを覚えている。
10台目はすごいスピードで過ぎていったと思いきや、200m先あたりで急停止。
うーん、多分自分だなと車に駆け寄る。
「Fort Nelsonまで行くけど乗っていく?」とボニーおばあちゃん。
ぜひぜひ。
片道4時間近く何もない道を一緒にドライブした。
ほんとに街と街の間には何もないので、こんなところで降ろされたらと少し不安を覚えつつもそんなおばあちゃんではないのでおしゃべりしながら進んだ。
趣味はバイクらしい。
なかなかアクティブなおばあちゃんだったね。
Fort Nelsonに近づくと、もう普通に道端に鹿おる。
そして日も暮れる頃にFort Nelsonに到着。
ボニーおばあちゃんにはオーロラ撮れたら写真送るね、とメールアドレスを教えてもらい後日しっかり連絡。
見てみて、田舎だからなのか大手チェーンなのにめちゃくちゃ勤務時間短いのよ。
あとは5:30オープンて早過ぎやろて笑
Fort Nelsonは日本と比べるとだいぶ極に近くあるので、太陽が出ている時間が長く1日が長いときは長い。
4月はまだ大丈夫だけど、6月にもなルト日の出3:59、日の入り22:26ととてつもなく1日が長くなる。
実際Vancouverでも夏場は20時くらいまでは明るかったりするので、遊び終えられなくてなかなか家に帰れなかった。
到着した頃にはお店が少ししか空いてなかったので、選ぶこともできないまま入れるところでパスタを食べる。
この日は初めて野宿しようとトライするも、0度近くまで冷え込んでいたので全く寝れない。
これでは流石にまずいとこの度初めてのホテルに泊まることに。
やっぱりベッドで寝れると違うね。
移動距離:555km(Vancouverからの距離1644km)
いざホワイトホースへ:4日目
こんなところに泊まってたよ。
この日も朝早くからFort Nelson Heritage Museumという謎の施設を横目にヒッチハイクが始まる。
敷地に入れるので入って周りを眺めてみても、いまいち何の施設かがふわっとしてた。
謎施設もあったがすんなり乗せてもらう。
11台目は名前は覚えてないが、工事仕事へ向かう兄弟だ。
街から少し離れたところにあるWhitehorse方面への分岐点まで連れていってあげると言われ、街の外れでやるよりはいいかと思い乗せてもらう。
少しと思ったが地図で改めて見てみると30km近くあるではないか。
別れ際にはサンドイッチやイチゴ、水など食料を分けてもらい、お別れした。
Whitehorseへは分岐の77号線は乗らず、今まで乗っていた97号線をそのまま行くことになるので、そのつもりでまたヒッチハイクを始めた。
まずはWatson Lake(ワトソン・レイク)かなと書いてみる。
この時はほんとに天気も良くて何もないので、気持ちいいなって思ってるだけだった。
1時間。
こない。
2時間。
こない。
車が来るのも5分以上おきに1台程度で車通りがそもそも少なく、見る車見る車全てが77号線の方に行くのだ。
稀に97号線行きの車があったとしても、止まってはくれない。
時間が経つに連れ、不安が増してくる。
完全な静寂、たまに遠くから車が走る音。
5時間経っても6時間経っても捕まらなかった。
クマが出るというのはもちろん聞いていたし、野宿は昨日味わった通り寒過ぎて寝れそうもない。
火起こしの道具自体はあったけど、そもそも今日移動できないとなるとオーロラの活動が活発な日に間に合わないのではないか。
結局8時間経っても捕まることはなく、僕はFort Nelsonに戻って、バスでWhitehorseへ行くことを決意した。
Fort Nelsonへはすぐに捕まったので行けた。
朝、僕を見かけていてくれた人がまだやっているのかと帰りには乗せてくれました。
とりあえず無事街まで戻れてよかった。
街に戻る頃にはまた夕飯時ですね。
バスのチケットを予約するために、僕にはWi-fiが必要でした。
そう、この旅ろくにネットは使ってないんですね。
一応カナダ用の携帯は持っていましたが、電話のみの契約なのでフリーWi-fiが飛んでいるところでしかネットは使えません。(バンクーバーではそこらじゅうにフリーWi-fiがあったので、困ってはいませんでした。)
なので、ご飯がてらWi-fiもありそうなお店を探すことに。
晩ごはんはピザでした。
こんな辺境の地にアジア系のスタッフさんがいるじゃないですか、珍しい。
と思いながら、Wi-fiある?と聞くとWi-fiは無いですとの回答。
うーん、困ったなと思いながらもとりあえずピザで腹ごしらえする。
食べていると、そのスタッフさんが声をかけてくれた。
「今日の宿はどうするの?うちにならWi-fiもあるし泊まっていきなよ。仕事終わらせるしそれまで待っててね。」と。
神だああああああああああ。
また神様きてくれた。
話を聞くと、中国出身で僕と数歳しか変わらないではないか。
なんならピザ屋のスタッフではなく、店長だと。
若くしてフランチャイズでお仕事もしっかりしてる、素晴らしいな。
家も友人に貸し出しして2人で住んでるって。
歳もそんな離れてないのにすごいなって思った。
とりあえず今日は家に泊まって、朝のバスで予約取れれば間に合うねってちゃんと予約も取れた。
160円ってクソほど安い見た目のチケットになってるけど、全部カナダドルだね。
片道でCAD160も取られる。
まぁ片道950kmもあるから仕方ないか。
2人とも名前は忘れちゃったけど、夜中に3人でトランプ使ってゲームしたのが懐かしい。
移動距離:60km(Vancouverから1644km)
いざホワイトホースへ:5日目
この日はバスに乗るんだけど、バスは昼から出るようなのでそれまでは待機。
朝はいつもの如くTim Hortonsへ吸い込まれる。
ピザ屋の彼も映り込んでしまっているではないか。
サクッと朝ごはんを終える。(Ham&Swissじゃないんかい)
僕が出るまでは相手をしてくれるとのことで、家でこんなの勉強してると見せてもらったりした。
お昼ご飯も作ってもらった。
バスの出発場所へもピザの車で送ってくれた、優しすぎる。
そんなこんなで、バスに乗り込み僕のヒッチハイク旅は終了。
1700km程度はヒッチハイクだけで移動し、残りの900kmはバスで移動になってしまった。
それでも1700kmといえば、青森八戸から山口下関の本州の端から端までの距離程度ではあるし、オーロラ観測のための仕方ない理由のため、ある程度納得できる形でやり切れたので満足だ。
ここからはオーロラ観測の旅行に変わる。
少し寂しいけどオーロラの活発日に合わせて行くようにしているので、とてもわくわくでもある。
こんなバスに乗ったよ。
これで10時間乗りっぱなし。
ホワイトホース観光:6日目
まずはいつもの。
みんな大好きTim Hortonsから1日が始まります。
オーロラ活動は夜なので、オーロラ観測のツアーまでの日中は自然を散策って感じでした。
林を歩いたり。
川沿いを歩いたり。
寒いので、氷が川の縁に残ってたりするんですね。
Whitehorseの街を一望してみたり。
晩にはちゃんと活発なオーロラが見れました。
ただ初見ではなかなか写真に綺麗に収めることは難しかったです。
ホワイトホース観光:7日目
7日目にしてついにやりました。
Tim HortonsにてHam&Swissを食べています。(写真左)
これ右のドーナツも甘くて美味しいですよね〜。
7日目は動物自然公園的なところにいってひたすら動物を見てました。
バッファローも食用として多く食べられているようで、バッファローバーガー食べてきました。
気持ち少し硬いかなってくらいで、正直あんまり違いはわからなかったですね。
夜は一応ガイドさんとオーロラツアーだったんですが、活発度が低いのはわかっていたので待ってみてもこんな感じでした。
バンクーバーへ:8日目
バイト先へ依頼していた長期休暇も終わってしまうので、そろそろ帰らねば。
もともとは帰りもヒッチハイクで帰る予定だったのですが、オーロラの活発具合が後ろ倒れになってしまったことや自分の体調が悪くなってきたこともあり飛行機で帰ることにしました。
ここまで一切登場しなかった準備物がここでやっと出てきます。
地図とメモ帳だけはめっちゃ使いましたよ。
使いはしなかったものの、事前に買っておいたナイフにとてつもなく愛着が湧いてずっと持っておこうって決めていました。
空港にいた時もちゃんとポケットに入っていました。
肌身離さず大事にしようと持っていたところ悲劇は早速訪れます。
バッグはもうすでに預けました。
手荷物チェックでしっかり引っかかり、配送してもらうか捨ててもらうか選びなさいと。
配送してもらえるような知り合いももちろんいないので、この旅のために購入した愛着の湧いたナイフを泣く泣く空港のゴミ箱へ。
そうして後味の悪さを残しつつも、無事バンクーバーのおうちへ帰ることができました。
おしまい。
おまけ
バンクーバーに帰ったタイミングで、ジョンに連絡をしました。
無事ホワイトホースまで行って、オーロラも見れたし、バンクーバーにも帰ってきたんだよ。
ネックレスのおかげかなと。
そんな話をするとジョンからもちろん無事でよかったとのコメントがあり、びっくりしたのがこれ。
「住所教えるからネックレスを郵送で返してくれないか?」
おいおい、ごめんな、完全にくれたもんだと思ってたよ。笑
なんなら普通に愛着湧き始めたところで、まさかの返却ですか。
いやーナイフも無くしたのに、ネックレスまでなんて、、、
(もちろん郵送で返しましたが)
あーやられたー。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
オーロラを見ることは生涯の夢の一つでもあったので、楽しく冒険、観測できてとてもいい経験になりました。
1700kmの海外でのヒッチハイクという経験は「意外となんでもなんとかなる」を改めて教えてくれました。
もっと自分の知らない世界を知るために、人に会えたり、いろんな場所に行ける機会が増えればいいなと思います。
今後も楽しく生きていきます。
それでは。
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